子宮頸がんワクチン予防接種について

更新日:2023年03月29日

子宮頸がん予防ワクチンの接種について

ヒトパピローマウイルス(HPV)は、性的接触の経験がある女性のほとんどが生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんを始め、肛門がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっています。特に、近年では若い女性の子宮頸がん罹患が増えています。

HPVに感染すると、ウイルスが自然に排出されることが多いですが、そのまま留まることもあります。長い間排除されずに感染したままでいると一部に子宮頸がんが発生することがあります。

HPVへの感染を防ぐワクチン(HPVワクチン)は、小学校6年~高校1年相当の女子を対象に定期接種が行われています。

岡谷市では、中学1年生へ定期接種の個別通知を発送(5月上旬頃を予定)します。接種の際に必要となる予診票や厚生労働省作成のリーフレット等を発送しますので、通知が届きましたら内容をご確認ください。

すべてのワクチンの接種には、期待される効果と接種による副反応があります。厚生労働省ホームページ「ヒトパピローマウイルス感染症~子宮頸がんとHPVワクチン」を参照し、医師からの説明をうけ、ワクチン接種の有効性や安全性等について十分理解されたうえで接種を行ってください。

子宮頸がんワクチンの効果

子宮頸がんは、日本で毎年約1.1万人の女性がかかる病気で、さらに毎年約2,900人の女性が亡くなっています。患者は20歳代から増え始めて、30歳代までにがんの治療で子宮を失ってしまう(妊娠できなくなってしまう)人も、1年間に約1,000人います。
公費で受けられる子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんの原因とされるHPV16型と18型の感染予防に効果があり、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。感染予防効果を示す抗体は少なくとも12年維持される可能性があることが、これまでの研究でわかっています。
このワクチンは、子宮頚がんの原因となる全てのヒトパピローマウイルスに予防効果があるわけではないため、ワクチンを接種した方でも20歳になったら、2年に1回子宮頸がん検診を受けましょう。

令和5年4月から「シルガード9」の接種が可能となりました

定期接種ワクチンの種類

接種できるワクチンについては、2価ワクチン「サーバリックス」と4価ワクチン「ガーダシル」の他、新たに追加された9価ワクチン「シルガード9」の3種類から選べます。この通知や同封した資料を読み効果とリスクについて理解したうえで、接種するワクチンを選択してください。

● サーバリックス(2価)
● ガーダシル(4価)
● シルガード9(9価) ※令和5年4月から接種可能

接種回数について

サーバリックス(2価)=全3回の接種で完了
ガーダシル(4価)      =全3回の接種で完了
シルガード9(9価)    =15歳未満は全2回の接種で完了
                                         15歳以上は全3回の接種で完了

※15歳未満とは、15歳の誕生日の前日までのことを言います。

シルガード9(9価)の15歳未満の方への2回接種について

【2回接種の対象年齢と接種間隔】
●小学校6年生から、15歳の誕生日の前日(15歳未満)までの者は2回接種とする。
15歳の誕生日の前日までに1回目の接種を行えば、2回目の接種日が15歳を迎えたとしても、2回で接種を完了とする。
● 2回接種の場合の標準的な接種間隔は、1回目の接種から6か月後に2回目を接種する。
● 1回目接種と2回目接種までの接種間隔は少なくとも5か月以上とする。
● 1回目接種と2回目接種の接種間隔が5か月未満の場合は、15歳未満であっても合計3回の接種を行うこと。

接種間隔について

サーバリックス(2価)及びガーダシル(4価)の接種間隔は、今までと変更はありません。新たに追加されたシルガード9(9価)の接種間隔は下記の通りです。15歳未満の2回接種者の接種間隔と、15歳以上の3回接種者の接種間隔の2種類があります。

接種間隔

交互接種について

●交互接種とは、1・2回目接種と異なるワクチンを用いて残りの回数を接種する事をいいます(令和5年4月開始)

●原則として同じ種類のワクチンを接種することをお勧めしますが、医師と相談のうえ、途中から9価ワクチンに変更し、残りの接種を完了することも可能です。この場合にも公費で接種することができます。ただし、交互接種が出来るのは原則下記の通りであり、交互接種を実施する場合は3回接種を行います。
・2価→2価→9価 ・2価→9価→9価 ・4価→4価→9価 ・4価→9価→9価
●2価または4価HPVワクチンで接種を開始し、交互接種として9価HPVワクチンで接種を完了する場合は、9価HPVワクチンの接種方法に合わせ、1回目と2回目の間隔を1ヵ月以上、2回目と3回目の間隔を3ヵ月以上あけて接種します。
★交互接種を行わない医療機関もありますので、交互接種の相談は各医療機関にお問い合わせください。

定期接種対象者と予診票発送時期

岡谷市に住民登録のある小学校6年~高校1年相当の女子(標準的な接種間隔は中学校1年生)です。

●令和6年5月上旬に中学1年生へ、予診票を同封し、個別通知を発送します。

●中学2年生~高校1年生へは、令和4年度に予診票を同封して個別通知をしています。

お手元に予診票のない方は健康推進課までお問い合わせください。

現在高校1年生相当の方へ(公費による接種期間延長について)

現在高校1年生相当(平成20年4月2日~平成21年4月1日生)の女子は、最終年度にあたりますが、昨年夏以降の大幅な需要増により、ワクチン接種を希望しても受けられなかった方がいらっしゃることから、令和7年3月末までに1回目の接種をしていれば、全3回の接種を公費で完了できることになりました。接種を希望される方は令和7年3月末までの接種をご検討ください。

公費での接種期間は一年間延長され、令和8年3月31日までです。

公費によるHPVワクチン接種高校1年相当の女の子と保護者の方へ(PDFファイル:229.3KB)

接種期間と接種場所

【接種期間】
高校1年生に相当する年度の3月31日まで
(生まれ年によっては接種期間の延長がありますので、定期接種のご案内通知をご覧ください)

【接種場所】
R6子宮頸がんワクチン実施医療機関(PDFファイル:77.1KB)

※長野県内の岡谷市以外の医療機関で接種を希望する場合は、予約の際に必ず「住所が岡谷市であること」を伝え「子宮頸がんワクチンの実施医療機関でかあるか」を確認し予約してください。
※キャッチアップ接種対象者の方が長野県外で接種を希望する場合は、下記の「長野県外の医療機関において接種を希望する方へ」をご確認ください。

費用

無料(接種期間を過ぎると任意接種となり、接種費用がかかります)

キャッチアップ接種対象者(H9.4.2生まれ~高校2年生相当)

積極的勧奨が差し控えられていたことにより、HPVワクチンの接種機会を逃した方への救済措置として、令和4年4月から公費(無料)による接種機会を提供することとなりました。キャッチアップ接種対象者へのご案内を同封した通知と予診票は、令和4年8月、9月、10月と3回に分けて、郵送により発送済みです。キャッチアップ者についてもシルガード9のワクチンが接種できるようになりました。これに伴い、交互接種等の改正が行われましたが、該当となる方へは令和5年4月に通知を発送していますのでご確認ください。

また、積極的勧奨の差し控えにより、定期接種の機会を逃したキャッチアップ接種対象者で、任意(自費)により接種をした方への償還払いについても下記の「キャッチアップ接種について」をご覧ください。

キャッチアップ接種については、こちらの「キャッチアップ接種について」のページをご覧ください。

キャッチアップ接種が対象となる方
岡谷市に住民登録のある平成9年4月2日~平成20年4月1日生まれの女性で、過去に子宮頸がん予防ワクチンを合計3回受けていない方

キャッチアップ接種の実施期間
令和4年4月1日~令和7年3月31日(3年間)

長野県外の医療機関において接種を希望する方へ(県外接種のご案内)

予防接種は、住民票所在地の医療機関において接種を行うことが原則ですが、長野県内において接種をする場合は、「長野県予防接種相互乗り入れ制度」に基づき、制度に参加している県内の医療機関でも接種が可能です。長野県医師会のホームページからで乗り入れ制度に参加している医療機関を調べることができます。

また、キャッチアップ対象者の方が長野県外での接種を希望する場合は、岡谷市が定める「岡谷市ヒトパピローマウイルスワクチンキャッチアップ接種に係る県外定期予防接種給付事業実施要綱」に基づき、下記のご案内方法により接種することができますが、条件等がございますので、条件内容等をよくご確認のうえ接種を行っていただきますようお願いいたします。

長野県外での接種については、「長野県外の医療機関において接種を希望する方へ」(PDFファイル:435.5KB)のご案内をご確認ください。また、県外接種を希望する方は支払い金額等のお話をさせていただきますので、接種前に必ず健康推進課へご連絡ください

【給付金額について】※支払い金額に上限額があります。
下記の1.又は2.のいずれかの金額を給付する。ただし1.の金額が、2.を上回る額の場合は、2.の額を上限として支給されます。
1. 医療機関に対し支払った接種費用額
2. 予防接種を受けた日に属する年度(※)の、岡谷市と長野県医師会との委託契約のHPV定期接種に係る委託価額を支給する。

定期子宮頸がん接種ワクチン名

R4年度委託金額

(上限額)

R5年度委託金額

(上限額)

R6年度委託金額

(上限額)

サーバリックス(2価) 15,730円 15,730円 15,840円
ガーダシル(4価) 15,716円 15,708円 15,708円
シルガード9(9価) 28,138円 26,510円

※年度で金額が変わります。

厚生労働省リーフレット

厚生労働省ホームページ

予防接種被害救済制度について

予防接種は感染症を防ぐために重要なものですが、極めてまれに健康被害が発生することがあります。万が一、定期の予防接種による健康被害が発生し、一定の基準に該当する場合には、予防接種法に基づく健康被害の給付が受けられます。

詳しくは、予防接種健康被害救済制度(厚生労働省ホームページ)をご覧ください。

この記事に関するお問い合わせ先

健康推進課

〒394-8510
長野県岡谷市幸町8-1
電話:0266-23-4811(内線:1177)