ヒシ除去体験事業
現在、諏訪湖では、ヒシの大量繁茂が問題となっています。
ヒシが大量に繁茂すると、ヒシの葉にさえぎられ、太陽光が湖底に届きにくくなるため、湖底で繁殖する沈水植物は光合成ができず、水中に出される酸素量が少なくなり、貧酸素状態になってしまいます。
また、ヒシにごみや魚の死骸が絡みつき、長期間ヒシの間に漂ってしまうため、景観を阻害します。また、岸にたどり着く前に紫外線などによりプラスチックが分解されてしまい、マイクロプラスチック化する可能性もあります。
環境市民会議おかやでは、諏訪湖の環境を守るため、岡谷市、諏訪湖漁業協同組合と協働で、「諏訪湖ヒシ除去体験事業」を実施し、手作業でのヒシの除去作業を行っています。作業を通じて、現状の認識と諏訪湖に対する意識の高揚を図ります。また、除去したヒシの一部はたい肥化して、有効活用しています。
作業の流れ
1、船に乗って、手作業でヒシを除去する
ヒシは湖底に根を張っているため、慎重に抜く必要があります。
2、除去したヒシをたい肥にする
除去したたい肥を運び、たい肥にします。
3、学校等でヒシでできたたい肥を活用する
学校や公共施設等に配り、有効活用します。
作業の様子
令和3年度
例年、広く参加者を募集して実施しておりましたが、令和3年度は新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、参加者を会員に限定して実施しました。
参加者は船に乗船し、手作業でヒシを抜き、3トンを除去しました。
参加者からは、「除去を通じて岸から見ただけは分からなかったヒシの状況を理解することができた」「継続して除去していかなければならないと思った」といった声も聞かれ、意識の高まりを感じることができました。
また、令和3年度は、参加者を限定したことから、当日参加できなかった方も多くおりました。そのため、ヒシに関するチラシを作成し、ヒシ除去の必要性を訴えるとともに、次年度以降の参加を呼び掛けました。
令和4年度
令和4年度は、昨年度は行わなかった一般の方々への参加の呼びかけを行いました。人数制限はさせていただいたものの、昨年度を上回る人数の参加ではありました。
今年度は、船上で箱眼鏡を使用し、湖内の様子の観察しました。参加者からは「ヒシの根の張り方すごい」「もっと除去したほうが良いのでは」との声も聞かれました。
今年度は、ヒシの生育が悪く、参加者も制限させていただいていたため、除去量は2トンとなりました。
啓発チラシ
これまでの除去量
実施日 | 参加人数 | 除去量 | |
令和4年 | 7月9日 | 69人 | 2.0トン |
令和3年 | 7月10日 | 48人 | 3.0トン |
令和2年 | 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため中止 | ||
令和元年 | 7月13日 | 150人 | 5.0トン |
平成30年 | 7月14日 | 150人 | 8.0トン |
平成29年 | 7月15日 | 150人 | 8.0トン |
平成28年 | 7月16日 | 110人 | 2.2トン |
平成27年 | 7月18日 | 100人 | 3.4トン |
平成26年 | 7月19日 | 90人 | 1.8トン |
平成25年 | 7月20日 | 70人 | 4.62トン |
平成24年 | 7月21日 | 60人 | 1.5トン |
この記事に関するお問い合わせ先
環境課 環境政策・ゼロカーボン推進担当
〒394-8510
長野県岡谷市幸町8-1
電話:0266-23-4811(内線1445・1446)
更新日:2022年09月01日