「まちづくりシンポジウム」の開催結果について

更新日:2020年03月27日

~わたしたちはどんなまちを創るのか?~

 「まちづくりシンポジウム~わたしたちはどんなまちを創るのか?~」を2月12日(日曜日)に開催しました。会場のカノラホール小ホールには、約160名の方々にご来場いただきました。ご来場のみなさま、ありがとうございました。なお、今回のシンポジウムの議事録などを岡谷市ホームページからダウンロードできます。また、当日の映像を収録したDVDは、市立図書館のAV資料視聴コーナーでご利用になれます。

第1部 基調講演

演題

「素敵なまちを創るために私達は何ができるのか?」

講師

工学院大学建築学部まちづくり学科主任教授 倉田直道さん

第2部 パネルディスカッション

テーマ

「岡谷のまちづくりの“これまで”と“これから”」

パネリスト(五十音順)

  • 今井瑞穂さん(有限会社フキドウ専務取締役)
  • 片倉隆幸さん(建築家、片倉隆幸建築研究室代表)
  • さとうわきこさん(絵本作家、小さな絵本美術館主宰)
  • 新村邦武さん(前・西掘区長)

コーディネーター

倉田直道さん

第1部 基調講演 「素敵なまちを創るために私達は何ができるのか?」要旨

倉田さんは諏訪市のご出身で、ご専門は、主に都市デザイン、都市計画、まちづくり等の研究で、人間と環境という対象を介して、建築と都市との新たな関係性の構築について研究を重ねておられ、諏訪地域においても、これまでに茅野市、諏訪市などのまちづくり事業に関与されてきました。今回は、「素敵なまちを創るために私達は何ができるのか?~岡谷を素敵なまちとしていくために、市民はどう取り組めば良いのか?~」をテーマに国内外の豊富なご経験に基づく事例を交えながらご講演いただきました。

  • 岡谷のまちづくりの課題…住民のライフスタイルの変化→中心市街地も郊外もどちらも深刻な課題を抱える
  • まちづくりの意義…地域の価値の発見と共有、生活のアメニティの保全と創出、地域経済の活性化、地域力の向上
  • 岡谷を素敵なまちとするための基準~地域個性を活かすまちづくの10の戦略
    1. 街の成り立ちを考えること
    2. 水と緑を活かすこと
    3. パブリック・ライフのあるパブリック・スペースをつくること
    4. 楽しく歩ける街にすること
    5. 街のデザインの質を高めること
    6. 多世代が安心して暮らせる街にすること
    7. 環境にやさしい暮らしを可能にすること
    8. 暮らしを支える機能をそろえること
    9. 起業を促す環境をつくること
    10. 街を育てる人材・組織を育成すること
  • 私達に何ができるか?…市民と行政のパートナーシップ、ソーシャル・キャピトルの充実と活用、エリアマネジメント
  • 岡谷市民の可能性と期待…豊かな地域の資源の活用、都市計画マスタープラン策定は絶好のチャンス、市民が創る岡谷の未来

第2部 パネルディスカッション 「岡谷のまちづくりの“これまで”と“これから”」要旨

 まず、自己紹介を兼ねて、パネリストの皆さんのこれまでの岡谷への関わり方、体験、想いというようなものを順番にお話していただきました。
 次に、パネリストの皆さんのご経験を通じての岡谷の評価や特徴などに基づくまちづくりへの提案などについてお話いただきました。
 新村さんからは、地域の中に埋もれている文化遺産の発掘、高齢化時代に適した歩行者空間の提案などがありました。
 さとうさんからは、子ども達との触れ合いを通じて実感した人を育てることの重要性、岡谷の工業技術がロマンや親しみを持って子ども達や来街者に伝わる工夫への提案などがありました。
 片倉さんからは、旧岡谷市庁舎をはじめとする歴史的建造物などの文化資源の利活用を含めて子ども達の創造力を育むまちづくり教育の必要性や、市民が公共建築等の設計を評価していく制度の提言などがありました。
 今井さんからは、故郷に誇りを持てない、住み良さを実感できない等の市民意識に対する問題提起、時間の流れとともに自店の顧客も高齢化が進んでいる実例から、歩ける範囲で暮らせるまちづくりへの提案をいただきました。
 特に、岡谷の特徴の一つである諏訪湖畔に対しては高い評価がある一方で、その活用方法などについて、美術館等の芸術文化の集積地(新村さん)、エコロジカルなキャンプ場(さとうさん)、子ども達の造形の学習の場(片倉さん)、岡谷駅から湖畔まで歩いていく観光ルートの整備(今井さん)など多様な提案をいただきました。
 これ以外にも様々な内容について発言がありましたが、コーディネーターをお願いした倉田さんからも「市民の個々の方々が色々気づかれたことが、少しずつ固まりになっていって、初めて街の将来像みたいなものも見えてくる。これからの岡谷市の将来の姿というのを描くためには、そういうところからスタートしていかなければいけない。」というお言葉が最後にありました。これが、今回のシンポジウムの象徴的な言葉となりました。
 なお、今回のシンポジウムの様子を収録したDVDを作成しました。シンポジウムの内容を一人でも多くの市民の皆さんに知っていただくため作成したものです。市立図書館のAV資料視聴コーナーでご利用になれます。是非ご覧下さい。
以下から、議事録や来場者アンケートの結果がダウンロードできます。

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この記事に関するお問い合わせ先

都市計画課 計画担当

〒394-8510
長野県岡谷市幸町8-1
電話:0266-23-4811(内線1332・1333)